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2010年 06月 29日
こんにちは。
東京は、どんよりとした曇り空です。 湿気に押しつぶされるのではないか思うくらいの息苦しさです。 都心の繁華街は、人の多さも加わりなおのこと。 ますます出不精になります。 田舎だって、日本の夏は暑いですが、都会のゴチャゴチャに疲れると こんなおばあちゃんの家に避難したくなります。 『西の魔女が死んだ』 梨木香歩 新潮文庫 2001年 単行本 1994年(楡出版) 1996年(小学館 新装版) 映画にもなったベストセラーです。 この文庫版には、まいのその後を描いた 「渡りの一日」も併録されています。 中学校での、クラスメイトたちのやり取り、というか駆け引きのようなものを受け入れられず、学校に行かれなくなった まい。 まいは、鶏を飼い、ハーブや野菜を育てながら暮らす、大好きなおばあちゃんの家で過ごすことになりました。 ある日、おばあちゃんが魔女の血筋であることを告白されます。 ということは、まいも・・・? こうして、まいの魔女修行が始まります。 魔女修行で重要なのは、“何でも自分で決めること” 日々の暮らしを自分で律する中で、まいの心は平穏を取り戻していきます。 何か特別なことをするわけではありませんが、しっかりとした手ごたえを感じます。 周囲の駆け引きを目にして、心を痛めしまったまい。 正直で、真面目で、良心の痛みやすい人ほど、この世は生きにくいです。 それでも、なんとか生きていかなくてはなりません。 まいが強さを得たきっかけは、とてもシンプルなことだったと思います。 読み返すのは4回目でしょうか。 この本がとても好きです。 ナチュラルな暮らしをしている おばあちゃんが煙草を吸う、というちぐはぐさも、いいなと思います。 私は煙草は苦手ですけれど、もし煙草がなかったら、おばあちゃんは完璧すぎて、背筋を伸ばしていなくてはいけない感じです。 煙草のおかげで、こちらも肩の力がぬけるんです^ ^ この本から感じる、“大切なこと” “本当のこと”は、国や時代を超えて、さまざまな形で描かれているように思います。 とてもおすすめです。 ぜひ、読んでみてください。 アン
by books-05
| 2010-06-29 18:29
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