カテゴリ
全体 すみれ文庫 開館に向けて すみれ文庫 はじめまして! すみれ文庫 お約束&入会方法 すみれ文庫 開室スケジュール 今日の すみれ文庫 すみれ文庫 お知らせ すみれ文庫 ご報告 すみれ屋 読み聞かせ 原画展 みんな、おなじ空の下で 天然酵母パン 暮らしの中より タグ
おすすめ♪(135)
絵本(101) 幼稚園頃~(83) 小説(72) 児童文学(67) 小学校中学年~(48) 小学校高学年~(45) 小学校低学年~(39) 中学生以上(31) エッセー(17) 梨木香歩(14) 自然科学(12) ファンタジー(11) 宗教 哲学 思想(9) あかちゃん~(9) 岡田淳(8) ノンフィクション(8) 子どものこと・子どもの本のこと(7) 松岡享子(4) エーリッヒ・ケストナー(4) 以前の記事
2015年 01月
2014年 07月 2013年 11月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 more... お気に入りブログ
検索
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
画像一覧
|
2010年 08月 30日
明日で8月も終わりというのに、この暑さ。 秋や冬が来ないのではないかしら?と思うくらいです。 無事に秋に来て欲しい、という願いを込めて、こんな本。 『雷の季節の終わりに』 恒川光太郎 角川書店 2006年 先日ご紹介した『夜市』の恒川さんです。 『夜市』がとてもよかったので♪♪ 関東に住む私は、雷は夏のイメージなので、勝手に、夏の終わりのお話と勘違いしました。 東北地方では、雪と雷のセットも普通のことなんですよね。 そして、このお話しでは、冬と春の間でした。 「夜市」「風の古道」と同じく、この世界のどこかと繋がっているけれど、 地図には決して載っていない、もう1つの世界“穏(おん)”の物語です。 私たちの世界から離れて、ひっそりと暮らす穏の人々。 彼らは、冬の終わりにやってくる雷が通り過ぎるのを、 肩を寄せ合い、じっと待ちます。 その雷の季節に、人がいなくなります。 悪い子は鬼にさらわれる、と噂する子どもたち。 なにが起きても不思議でない、仕方のないこの季節。 賢也は、雷の季節に、たった一人の肉親である姉を失いました。 運命に翻弄されながら、懸命に生きようとする賢也。 彼を守るものたち。 少しずつ少しずつ、秘密が明かされていきます。 最後まで、予想を裏切られる展開でした。 私が単純だということを差し引いても(笑)、とても面白かったです。 恒川さんの描く、この世とあの世の間に在るような隙間の世界は、 静謐で寂しげで、どこか懐かしいです。 自然をコントロールしているかのような都会の生活では 感じることができなくなってしまった、余白というか奥行きとでもいいましょうか。 きっと、そういう世界・空間はいつもそこに在るのに、 私たちの心に、そういう場所がなくなってしまったのかもしれません。 私のとても好きな空気です。 この作品も、シンプルで易しい言葉が丁寧に重ねられていきます。 季節はずれではありますが、おすすめします! では、みなさま、明日もよい一日を! アン
by books-05
| 2010-08-30 22:44
|
ファン申請 |
||